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2025/11/03 22:07:01 (tMz92JlM)
唇が離れても、体の奥に残る熱は消えなかった。
深く息を吸うたびに、彼の香りが胸の中まで入り込んでくる。
「…ちょっと、照明落とそうか」
そう言って立ち上がる彼の背中を、私は目で追っていた。
部屋の明かりがひとつ、またひとつと落ちていく。
明るさが減るほど、距離は近づいている気がした。
残されたのは、間接照明だけ。
部屋に満ちる淡い橙色の光が、影と輪郭をやわらかく溶かしていく。
その薄暗さは、隠すためのものではなく――
触れたいと思わせるためのものだった。
彼が戻ってくる。
ソファに座る私の前に立ち、何も言わずに手を差し出した。
「おいで」
たった二文字なのに、断るという選択肢を奪う声。
でも、それが怖くなかった。
欲望ではなく、確信に近い温度を帯びた誘い方だった。
手を取ると、彼の指がゆっくり絡んだ。
軽く引かれただけなのに、体中がついていく。
歩くたびに、手をつないだまま、肩が少し触れ合う。
触れた場所から熱が移り、じんわりと皮膚の奥へ染み込んでいく。
「緊張してる?」
「してるわよ。あなたのせいで」
そう答えながら、心のどこかで――
私はもう、緊張ではなく期待で満たされていることに気づいていた。
彼の部屋の奥。
ベッドまであと数歩。
でもまだ、ふたりの間に言葉の幕を下ろすような行為は始まっていない。
ただ、
歩く距離すらも官能のひとつになっている。
止まったところで、彼が私の髪にそっと触れた。
指先が、耳の後ろをなぞるように滑り落ちる。
「無理はさせない。…でも、逃げられると思わないで」
囁きのような声が首もとに落ちて、
電流にも似た震えが、膝の力を奪っていく。
――今日彼と結ばれる期待と不安そして未来への希望が心と唇を震わした。
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